環境

地球温暖化防止

基本的な考え方

ENEOSグループでは、「低炭素社会形成への貢献」に向けて、生産段階(事業活動)における省エネルギーの推進を軸としたCO2排出削減のほか、環境負荷を低減する「環境配慮型商品」の販売・開発推進や再生可能エネルギー事業の拡大などを通じて、サプライチェーン全体でのCO2排出削減に努めています。

なお、体制については、環境マネジメントをご参照ください。

気候変動問題対策

各製油所等の環境マネジメントシステムに基づいて実施した環境影響評価の結果から、洪水・高潮発生時の緊急時訓練の実施や熱中症予防の取り組みを行っています。

なお、全社的な気候変動問題への取り組みや、TCFD関連は、気候変動問題に関するリスクと事業機会をご参照ください。

生産拠点における主な取り組み

省エネルギーの推進

2018年度のCO2排出量は、前年度からやや減少の、2,874万トンでした。
製油所・製造所等では、熱交換機の増設・効率化、回転機の高効率化等の取り組みを行っています。
石油精製のエネルギー消費原単位は、稼働の低下等により、0.2ポイント悪化しました。
また、金属製錬関係事業所のエネルギー消費原単位は13.3GJ/t、CO2排出原単位は0.82t-CO2/tでいずれも良化しました。
2018年度におけるグループの省エネ関連設備投資額は、約30.8億円でした。今後とも製油所・製錬所における省エネルギー技術の導入促進や運転最適化などにより省エネルギー化を推進していきます。

  • GHGプロトコルで定義されているスコープ1・2。
  • マークについては編集方針をご確認ください。

GHG総排出量の推移

  • 「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき算定。
  • 上記に関連する詳細データについてはデータ編をご参照ください。

石油精製のエネルギー消費原単位

  • 対象範囲:ENEOSグループの石油精製部門。

金属製錬関係事業所のエネルギー消費原単位

  • 対象範囲:JX金属グループの金属製錬関係事業所。

金属製錬関係事業所のCO2排出単位

  • 対象範囲:JX金属グループの金属製錬関係事業所。

CO2以外のGHG排出量の内訳

CO2以外のGHG排出量合計 トン 147,664
(1)CH4(メタン) トン 42,259
(2)N2O(一酸化二窒素) トン 104,782
(3)HFCs(ハイドロフルオロカーボン類) トン 411
(4)PFCs(パーフルオロカーボン類) トン 0
(5)SF6(六フッ化硫黄) トン 212
(6)NF3(三フッ化窒素) トン 0

CO2以外のGHGは、主に原油掘削時に随伴して生じるCH4と石油精製時に加熱炉から排出されるN2Oです。
これらのガスも含め、今後もGHG排出量削減にも努めてまいります。

生産拠点以外での取り組み

2018年度のお客様の消費によるCO2排出量は、22,611万トンでした。
ENEOSグループは、生産拠点以外でも環境配慮型商品の販売等を通じ、CO2排出量削減に取り組んでいます。現在、2009年度比で2019年度115万トン、2030年度180万トン削減を目標として取り組んでいます。

  • GHGプロトコルで定義されているスコープ3。

研究開発段階

ENEOSグループにおける研究開発費の総額は約191億円です。

気候変動問題対策

気候変動問題に対応するため、ENEOSグループでは、次の分野で気候変動問題に対策としての研究を進めています。

  • 石油精製プロセスの合理化・効率化
  • セルロース系バイオエタノール
  • 再生可能エネルギーの有効活用に資する水素の製造・貯蔵・輸送・供給に関する技術開発
  • 環境配慮型商品(自動車用省燃費潤滑油等)の開発

再生可能エネルギーの有効活用に資する水素の製造・貯蔵・輸送・供給に関する技術開発

「CO2フリー水素」を低コストで製造する技術として、オーストラリアにて太陽光で発電した電気でトルエンを電解水素化してメチルシクロヘキサンに変換し、日本で水素を取り出す世界初の技術検証に成功しました。
今後は、水素社会の実現と地球温暖化の防止を目指し、本製法による「CO2フリー水素」製造技術の社会実装に向けた開発に取り組んでいきます。

「公益信託ENEOS水素基金」による水素エネルギー供給研究を助成

ENEOSは、水素エネルギー社会の早期実現に貢献することを目的に、2006年3月に「公益信託ENEOS水素基金」を創設しました。
本基金は、水素エネルギー供給に関する研究助成に特化した公益信託としては日本初のものであり、水素エネルギー供給に関する「独創的かつ先導的な基礎研究」に対し、年間総額5,000万円(1件当たりの上限1,000万円)の研究助成金を約30年間にわたり安定的に交付することが可能な規模を有しています。

調達・物流段階

主に日本に原油を運ぶ海上輸送において、配送効率や燃費効率の良いタンカーの利用、輸送ルートの最適化、運航スケジュールや速度コントロールによる燃費の向上などに積極的に取り組んでいます。
また、陸上輸送においては、油槽所の集約、タンクローリーなどの物流効率化に加えて、アイドリング・ストップの徹底など、燃料消費量の削減に努めています。

流通段階

全国に展開するサービスステーション(SS)においては、太陽光パネルの設置やLED照明の導入などを行っており、省電力対策を積極的に推進しています。

消費段階

環境負荷低減に寄与する「環境配慮型商品」の販売・開発推進を通じて、消費段階での省エネルギー化を推進しています。

主な「環境配慮型商品」

  • 省燃費潤滑油
  • 天然ガス(LNG)
  • 液晶ポリマー
  • 再生可能エネルギー発電電力

詳細は、ENEOSの環境配慮型商品をご参照ください。

取引先などとの協働(グリーン調達)

資機材などの購入にあたり、環境負荷などの社会的影響を考慮したグリーン調達を行っています。
詳細は、サプライチェーンマネジメントをご参照ください。

再生可能エネルギー、水素供給事業による取り組み

低炭素エネルギーの利用・供給の取り組みとして、太陽光、風力、水力等の再生可能エネルギー発電事業や水素供給事業を推進しています。

エネルギー源別発電能力(2019年6月現在)

火力(10拠点) 石油等(9拠点) 1,077MW
LNG(1拠点) 421MW
太陽光(18拠点) 43MW
水力(1拠点) 5MW
風力(2拠点) 3MW
地熱(1拠点) 0.1MW

再生可能エネルギー発電実績(2018年度)

太陽光 51,078MWh
水力 28,755MWh
風力 3,990MWh
地熱 591MWh
  • 2018年度のENEOS電気事業における温室効果ガス排出係数は、0.000509t-CO2/kWh(調整後)となっています。

再生可能エネルギー発電事業の推進

ENEOSグループは、クリーンなエネルギーを活用することで、CO2排出削減に貢献するため、当社グループの遊休地を活用したメガソーラー発電事業を積極的に推進しています。仙台メガソーラー発電所での商業運転開始(2013年2月)を皮切りに、現在、全国18カ所でメガソーラー発電所が稼働しています。2018年度は、岡部油槽所跡地に設置した岡部メガソーラー発電所が稼働を開始しました。
また、バイオマス、水力、風力、地熱といった太陽光以外の再生可能エネルギー発電事業も積極的に推進しており、発電容量合計は約54MW(2019年6月時点)です。
海外においては、台湾の洋上風力発電事業への参画を決定し、2021年12月までに運転を開始する予定です。
2019年4月から、新たに「再生可能エネルギー部」を設置し、再生可能エネルギー事業を「次世代事業の柱」として拡大するとともに低炭素社会への移行に適応し、将来のエネルギー「3E」(安全供給・経済性・環境適合性)の同時達成に貢献していきます。

全国に広がる再生可能エネルギー発電事業所

風力発電機
下田温泉バイナリー発電所
下松メガソーラー発電所

製造から輸送、販売までの一貫した水素供給体制を構築

水素は利用段階でCO2を排出しないという環境特性はもちろんのこと、製造段階で再生可能エネルギー資源や未利用エネルギー資源の活用が可能となることから、次世代のエネルギーとして注目されています。
日本ではモビリティ分野での水素利用が先行しており、2019年4月末現在、全国で燃料電池自動車(FCV)は約3,100台、水素ステーションは世界で最も多い107カ所あり、そのうち、ENEOSは41カ所を運営しています。
また、ENEOS横浜綱島水素ステーションには、水素に関するさまざまな情報を発信するショールーム「スイソテラス」を併設し、水素の普及に向けた啓発活動にも積極的に取り組んでいます。
ENEOSは、今後もこれまで培ってきた自動車用燃料供給にかかわるインフラやノウハウを活用し、国内における効率的な水素サプライチェーンを構築することにより、水素社会の実現に貢献していきます。

水素製造出荷センター(横浜市中区)
横浜綱島水素ステーションとスイソテラス
スイソテラス(内観)

事業活動とCO2削減を両立する取り組み

CO2-EOR(Enhanced Oil Recovery)による原油増産とCO2の排出削減の両立

CO2回収プラント

JX石油開発では、地球温暖化の原因となるCO2の排出削減に配慮しながら事業活動を推進しています。
米国テキサス州において、米国の大手電力会社NRG Energy, Inc.との折半出資による合弁事業として、NRG社・W.A.パリッシュ火力発電所※1の石炭燃焼後排ガスから回収したCO2をウェスト・ランチ油田※2に圧入することにより、原油を増産するCO2-EORプロジェクトを推進しています。
CO2-EORとは、CO2を老朽化油田等に圧入し、原油の回収率を向上させ、さらに圧入したCO2を最終的には地中に固定化することで、その排出削減に寄与する技術です。
同プロジェクトでは持続可能なビジネスとして、生産後期の油田からの原油の増産と、大気中へのCO2の放出削減を同時に実現することを企図しています。
同プロジェクトは、2016年12月に主要設備である世界最大規模のCO2回収プラントを予定どおり完成させて運転を開始しました。2019年3月までに累計250万トンのCO2を回収しました。

  1. ※1テキサス州ヒューストン市南西部に所在する米国最大規模の火力発電所。
  2. ※2W.A.パリッシュ火力発電所の南西約130kmに所在する陸上油田で、JX石油開発は、NRG社との合弁会社を通じて同油田の権益25%を保有しています。なお、発電所から油田までは新設したパイプラインでCO2を輸送しています。

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