童話っていいね!~おすすめ童話のご紹介~

いぬうえくんがわすれたこと

いぬうえくんがわすれたこと

きたやまようこ:作
出版社:あかね書房  ISBN:978-4-251-00795-7
2008年7月発行 1100円+税

作者のきたやまようこさんは、1949年、東京都生まれ。文化学院卒業。「ゆうたくんちのいばりいぬ」シリーズ(あかね書房)で第20回講談社出版文化賞絵本賞を受賞、『りっぱな犬になる方法』(理論社)で第40回産経児童出版文化賞に推薦され、『じんぺいの絵日記』(あかね書房)とともに、第16回山本有三記念路傍の石幼少年文学賞を受賞、本作品である『いぬうえくんがわすれたこと』(あかね書房)で第56回産経児童出版文化賞産経新聞社賞を受賞するなど数多くの受賞作品があります。

ココがいいね!

暖かな日差しが多くなり、新緑がまぶしい季節には、なんだかステキなことが起こりそうな気がするものですね。この機に、新しい出会いにめぐまれたり、何かにチャレンジし始めたりする人も多いかもしれません。今回は、性格は違うけれど、仲の良い2人の“新しい生活”を描いたお話をご紹介します。

イヌの“いぬうえくん”とクマの“くまざわくん”は、森のなかでお友だちになり、一緒に暮らし始めました。魚をとりに行く約束をしていたある日、朝ごはんの片づけ係の“くまざわくん”は、お皿をふきながら、外をながめている“いぬうえくん”に今日の予定について聞きました。すると、“いぬうえくん”は、「いつそんなことをきめたっけ?」と、魚をとりに行く約束のことをすっかり忘れていました。それでも、“くまざわくん”の言い分が通り、2人は魚をとりに行くことに。
魚をとりに行く途中で“くまざわくん”は昔のことを思い出そうとしますが、今度は“くまざわくん”が色々忘れていることに気付きます。2人は、覚え方や覚えていることについて話を始めるのですが…。さあ、この2人の頭の中は、どうなっているのでしょうか?

同じ経験をしても、覚えていることや、忘れてしまうことは、人によって違うものだなと改めて気付かされます。この2人を見ながら、約束ごとや思い出について親子や友だち同士で話してみるのもいいかもしれません。

忘れて不安になる“くまざわくん”を支える“いぬうえくん”のひと言は、読んでいて大人も納得させられます。性格の違う2人だけれども、お互いがお互いを大事だと思っている関係はとてもステキです。みんなも、2人のようなかけがえのないお友だちを見つけられると「いいね!」