第40回(2009年)
JOMO童話賞
【小学生以下の部 最優秀賞】

どんぐりの実だった頃作者:一戸笙史

わたしはどんぐりの木、いつも子どもたちを見守っている大きな木。これは、わたしがどんぐりの実だったときのお話。
ぼくたちが、木から落ちるときがやってきました。この時期になると、北風さんが、ぼくたちを落としに来てくれますが、なかなか来てくれませんでした。
ある朝、遅刻した小学生のように、慌てて北風さんがやってきました。
「待たせたな、どんぐり坊主。さあ、落とすで〜。」
と、言い終わると同時に〝ビュー〟っと強い風が吹きました。
「わあ〜。」
次々にみんな落ちていきます。
でも、ぼくは、落ちませんでした。
「北風さあん、ここだよ。落としてよ。」
「よっしゃ。じゃ、もう一回行くで〜。」
北風さんは、もう一度吹いてくれました。
「ビュー。」
過去の受賞作品のご紹介

今までの受賞作品をカテゴリ毎に分けて
ご紹介しております。
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楽しい&
元気になる話

楽しいお話、
元気になれる
お話をまとめました。


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心が
あたたまる話

こころがほっこり
あたたまるような
お話をまとめました。


-
心にしみる話

心にじんわりしみる
ような、
胸を打つ
お話をまとめました。


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ふしぎな話

ちょっと不思議で
ファンタジックな
お話をまとめました。


-
動物が
出てくる話

いろいろな動物が
登場するお話を
まとめました。


-
季節の話

春夏秋冬、
四季を感じる
お話をまとめました。



