社会学
軌跡とこれから
軌跡とこれから
ENEOSグループは、100年以上にわたる歴史の中で、社会に必要な価値を提供し続けてきました。
石油と銅にまつわる社会環境の変遷を追いかけながら、ENEOSグループの成長の軌跡と将来の「ありたい姿」をご紹介します。
新潟県で原油の生産開始
▲尼瀬油田(1914年 世界一高い大煙突建設により煙害を克服)
▲1914年に建設された日立鉱山大煙突石油化学製品の国産化
プラスチックの原料となるポリエチレン、合成ゴムなどの国内生産を開始
政府主導のもと、国際競争力強化を旗印に急成長を遂げる
銅需要の増加
戦後の電力、通信網の復興整備により、電線などに使用される銅の需要が拡大
マイカーの急速な普及などにより、製油所の新設が加速
→急拡大するエネルギー需要を支える
全国に製油所を開設
▲当社グループの製油所配置図(2021年10月時点)貿易自由化
銅の輸入自由化により価格下落、国内鉱山の採算悪化
黄銅(銅・亜鉛の合金)などを板・条※に加工し付加価値を高める、伸銅事業に進出
※薄く延ばした板をコイル状に巻いたもの
→圧延銅箔、高機能銅合金条の製造拠点へ
オイルショック
中東での戦争を機に原油供給が逼迫し、原油価格が高騰した
→原油の安定供給確保の観点から、輸入原油の多角化と海外における自主開発油田が拡大
国内鉱山の閉山と海外鉱石の確保
国内鉱山は鉱量枯渇、変動為替による経済性低下により閉山、生産コスト低減のため製錬所の大型化と海外鉱石の確保へ
銅原料中に含まれる硫黄の酸化熱により溶解を行う高効率な製錬法を導入、生産能力を増強
産業廃棄物などから有価金属を回収
家電などの生産拡大に伴う電子材料需要の増大
→電解銅箔、圧延銅箔などの生産
半導体や液晶ディスプレイなどに使用されるスパッタリングターゲット、化合物半導体などの生産
→電子材料事業への本格進出
石油の自由化
「特定石油製品輸入暫定措置法」が廃止され、海外からの石油製品の輸入が事実上解禁された。国内価格に比べて割安な海外製品の流入により、販売競争の激化につながった
→競争力強化や生き残りをかけて、石油会社の集約が加速
京都議定書
先進国を対象に温室効果ガスの排出削減目標を義務付けた世界初の国際協定
→石油製品以外の高付加価値事業として、石油化学事業を拡大
銅需要の拡大
アジアの経済発展により、世界の銅需要拡大。銅鉱山は開発が進み、奥地・深部・純度の低下が課題に
高度化法
エネルギーを安定的かつ適切に供給するために、国内でエネルギーを供給する事業者に対して、非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用を促す法律。石油会社の再編や精製能力削減を後押しした
パリ協定
「京都議定書」の後継となる2020年以降の温室効果ガス排出削減などのための新たな国際枠組み。途上国を含む全ての参加国が削減努力の対象で、産業革命前からの世界の気温上昇を、2℃より十分下方に抑える(2℃目標)とともに1.5℃に抑える努力を継続することが目的に盛り込まれた
→世界的な脱炭素化の潮流が加速
電力の全面自由化
企業や一般家庭向けの電力小売りが全面自由化され、さまざまな業種の企業が地域の枠を超えて電力の販売に参入できるようになった
リサイクル原料増処理へ
高機能タンタル・ニオブ製品の拡充
データ社会の進展
スマートデバイス、通信インフラ、パワーデバイスなどに使用される先端素材需要が急速に拡大
→機動的な能力増強と新規材料開発を進め、データ社会の進展を支える高付加価値な先端素材事業を成長のコアに
→先端素材の能力増強に加え、新規事業を担う中核拠点に
→先端素材事業を中心とした注力分野へ経営資源を集中
ENEOSグループは、
『エネルギー・素材の安定供給』と『カーボンニュートラル社会の実現』
との両立に向け挑戦します。
『エネルギー・素材の安定供給』という責任を、「今」も「将来」も果たしながら、
エネルギーのトランジションによって、『カーボンニュートラル社会』を実現させる。
人類にとっても大きなチャレンジであるこの課題を、
私たちENEOSグループは着実に成し遂げていくことで、企業価値の最大化を図っていきます。
ENEOSグループは、変わりゆく社会の中で、
将来にわたって人々に必要とされるグループであり続けたいと考えています。