
ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社は、秋田県能代市及び山本郡八峰町沖で計画する洋上風力発電事業の地域振興策の一環として、課題解決型インターンシッププログラムを2022年から実施し、今年で4回目の開催となりました。 2025年3月3日から14日にかけて行われた今回のプログラムでは、県内外の3大学から大学生4人が参加し、地域企業の実際の経営課題に対して2週間の集中的な解決策の立案・実行に取り組みましたので、ご紹介いたします。
この記事の目次
インターンシップの意義
このインターンシッププログラムは、地域企業の課題解決と学生の実践的な学びを同時に実現する取り組みとして、以下のような目的を持っています。
学生たちは実務経験を積み、企業側は新たな視点を取り入れることができるという相互メリットのある仕組みとなっています。
- 企業活動の活性化
地域中小企業の経営課題に対し、学生の新しい視点とアイデアがビジネス改善や顧客拡大をもたらしています。実際に売上向上や業務効率化に結びついた事例も多く見られます。 - 若者のチャレンジ支援
有償インターンシップとして企画から検証まで責任ある役割を提供し、実践的スキルと主体性を育みます。地域企業での経験は、学生の将来のキャリアを考える貴重な機会になっています。 - 地域に根ざしたキャリア教育
学生が地方の実情と可能性を直接体験することで、地方創生への当事者意識が芽生え、将来的なUターン・Iターン就職にもつながる地域人材育成の基盤となっています。 - 交流促進
大学生と地域の双方向交流が世代や立場を超えたつながりを生み出し、相互学習の場となっています。学生の新しい発想と地域の知恵が融合し、地域活力の向上に貢献しています。 - 再生可能エネルギー事業の地域貢献
洋上風力発電事業者の地域振興モデルとして、経済的還元にとどまらず、人材育成や事業者成長支援を通じた持続的な地域貢献を実現し、再エネ事業の社会受容性向上にも寄与しています。
活動内容と成果
今回のプログラムでは、能代市と八峰町の2つの地域企業において、学生たちが2週間の実践的なプロジェクトに取り組みました。
各企業には2人ずつの学生が配属され、企業が抱える実際の経営課題に対して解決策を立案し、実行に移しました。プロジェクト期間中は、企業担当者との密なコミュニケーションを取りながら、PDCAサイクルを回し、具体的な成果を導き出すことを目指しました。
以下、各企業での取り組み内容と成果を詳しく紹介します。
合同会社農園晴晴(能代市)
テーマ
地元産ハーブを活用したECサイトのマーケティング戦略改善と販路拡大
具体的取り組み
ECサイトでのオリジナルハーブティーの売上を10倍にする戦略立案と実行
・商品購入者へ次回使えるレビュークーポンを配布し顧客満足度とリピート率向上を図る
・定期お届け便サービスを導入し安定収益基盤の確立を目指す
・ブログ記事更新、Instagram・YouTubeの投稿強化
成果
・ハーブティーの効能や楽しみ方を紹介するブログ記事やInstagram、YouTube動画による商品紹介コンテンツの作成によりサイト閲覧数の大幅な増加(前年同月の約3.7倍)
・春のハーブティーキャンペーンを企画・実施し、レビュークーポン配布や定期便特典など、顧客獲得に成功
合同会社DOHACH(八峰町)
テーマ
道の駅新店舗における地域食材を活用した商品開発と販売促進戦略
具体的取り組み
・道の駅ふたついにオープンした食堂"どはち"で販売するおにぎりの新メニュー開発
・山の幸と海の幸の価値を生かした季節限定メニューを開発
・商品配置とPOPデザインの改良による店舗ショーケースの工夫
成果
・おにぎり20種ほどの新メニューが誕生
・2種の新作おにぎりの試験販売を行い、地域の皆様から高評価を頂き売上に貢献
地域振興への効果
ENEOSリニューアブル・エナジーは、今後も再生可能エネルギー事業を通じて地域に根ざした価値創出を進め、このインターンシッププログラムをさらに充実させてまいります。
地元企業支援、若者のキャリア形成、地域住民との交流促進を一体的に推進することで、持続可能な地域社会の実現に貢献するとともに、他地域へも展開可能な社会貢献モデルとして発展させていく予定です。