ENEOS株式会社がCES®2026に出展 -冷却をテーマに潤滑油製品や取り組み事例を紹介-

2026.4.8
事業紹介
ENEOS 潤滑油カンパニー

ENEOS株式会社潤滑油カンパニーは、2026年1月6日(火)~ 9日(金)に米国ラスベガスで開催された技術見本市であるCES®2026に出展しました。ENEOSは2023年からCES®に出展し、CES®2026では、冷却をテーマに「液浸冷却液」・「放熱グリース」・「EV Fluid」の商品紹介や取り組み事例などを展示しました。本記事では、ENEOSがCES®2026に出展した目的や展示内容、今後の展示会の出展予定等についてご紹介します。

この記事の目次

CES®とは

 CES®は世界最大級のテクノロジー見本市であり、世界中の大企業からスタートアップ企業までが出展し、各社が誇る最新技術を披露する展示会です。CES®2026では約4,100社の企業が出展し、来場者数は148,000人を超えました。また、日本の企業もENEOSを含む105社が出展しました。

ENEOSの潤滑油販売について

 潤滑油は、自動車や機械などの接触部に生じる摩擦の力や熱を少なくするために使われる油で、「機械の血液」といわれるほど機械を動かす上で重要な役割を果たしています。現在、ENEOSでは約2,000銘柄以上の製品を取り扱っており、潤滑油販売シェアは日本国内トップとなっています。(2026年3月時点)
また、46か所の潤滑油事業海外拠点を有し、世界各地のお客様のご要望にお応えしています。(2026年3月末時点)
潤滑油事業海外拠点(リンク先ページの「潤滑油事業拠点」をご覧ください。)

 ENEOSの潤滑油の研究・開発について、「ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-」で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

ENEOSCES®2026に出展した目的

 ENEOSは、グループ長期ビジョンに掲げた、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向けて挑戦しています。潤滑油製品の分野では、長年の研究・開発の知見を活かし、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みとして、データセンター向けサーバー液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」を2024年より販売しています。
また、電子・電気機器等の冷却において、発熱体と放熱部品の隙間を埋め、接触面の熱伝導を促進する機能を有する放熱グリースや、電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HEV)の駆動システム向けに特別に設計した潤滑油の開発に取り組んでおり、CES®2026ではこれらの潤滑油製品の紹介や取り組み事例を展示しました。

データセンター(DC)向けサーバー液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」

 デジタル技術の発展によるデータ処理の急増およびDCの電力消費の増大は、エネルギー業界における大きな課題となっています。最新のIT機器はますます高性能化しており、機器単位当たりの発熱量も増加しています。この発熱量を適切に冷却するために、さらなる電力の消費が必要なのが現状です。そこで、ENEOSは省エネに貢献する液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」を開発しました。
液浸冷却は、既存の空冷や水冷といった冷却方法と異なり、サーバー本体を直接冷却液に浸して発熱部分を冷却できる点が特徴で、発熱量の高密度化に対しても効率的に冷却を行えます。
また、既存の空冷DCでは、消費電力の大部分を冷却のための空調に使用していますが、これを液浸冷却にすることで、空調で消費している電力を削減することができます。
そのほかにも、サーバーのパフォーマンス向上、故障率の低下、静音効果といった様々なメリットがあります。
今回、ENEOSの展示ブースでは、日本のQuantum Mesh社、アメリカのGreen Revolution Cooling (GRC)社、イギリスのIceotope Technologies社のサーバー液浸冷却デモ機を設置し、ブース来場者の強い興味・関心を集めました。

・ENEOS IXシリーズの詳細はこちら

ENEOS IXシリーズ
Iceotope Technologies社製サーバー液浸冷却装置デモ機
Quantum Mesh社製商用液浸冷却システム「KAMUI」

放熱グリース

 ENEOSは、TIM(Thermal Interface Materials)の一種である放熱グリースの開発に取り組んでいます。ENEOS Thermal Greaseは、長年にわたり培ってきたグリース製造技術と高度な添加剤配合技術を活かし、高い熱伝導性と優れた作業性を両立しています。さらに、耐油性を向上させることで、液浸冷却環境にも適用可能な放熱グリースの開発を進めています。これらの取り組みにより、高度デジタル化が進展する次世代エレクトロニクスにおける省エネルギー化に貢献します。
※Thermal Interface Materials:CPUやGPU、パワー半導体などの発熱部品と、ヒートシンクなどの放熱部材の間に生じる微細な隙間(空気層)を埋め、熱伝導率を高めて効率よく放熱する材料です。

液浸冷却対応 放熱グリースのデモ展示

EV Fluid

 EV Fluidは、ENEOSが自動車用潤滑油の開発で培った豊富な経験を活かし、電気自動車(EV)およびハイブリッド車(HEV)の駆動システム向けに特別に設計・開発した革新的な潤滑油です。電気自動車(EV)に関連した展示を行っていることを分かりやすく表現するために、テスラ社のサイバートラックにENEOSオリジナルデザインのラッピングを施し、来場者の注目を集めました。

・EV Fluidの詳細はこちら

テスラ社製サイバートラック

まとめ

 CES®2026の会期中、世界各国の2,500名を超える方がENEOSの展示ブースを訪れ、ブース来場者の約7割の方が液浸冷却に興味を持たれていました。この注目度が高い液浸冷却技術について、ENEOSは2月にSCA/HPCAsia 2026(日本)、3月にData Center Japan(日本)に出展しました。また、4月にはJAPAN IT Week(日本)や、2026 OCP EMEAサミット(スペイン)などの様々な展示会への出展を予定しています。ENEOSでは、今後も長年の潤滑油製造で得た技術の知見を活かした商品開発を行い、提案してまいります。