西関東予選を戦い終えて―最後の一球まで戦い続けたENEOS野球部

2026.7.16
スポーツ・協賛
ENEOSホールディングス 広報部

第97回都市対抗野球大会西関東予選。ENEOS野球部は、本大会出場をかけた戦いに臨みましたが、最終戦となった三菱重工Eastとの一戦に4対5で敗れ、本大会への出場は叶いませんでした。試合終了の瞬間、グラウンドには相手チームの歓喜の輪が広がる一方で、ENEOSのベンチには静かな時間が流れていました。しかし、その静けさは“終わり”というよりも、最後の一球まで戦い続けたチームが、その結果を受け止めている時間のようにも感じられました。今大会、私、広報部の平﨑美帆はダイヤモンドサポーターとしてベンチに入り、チームを間近で見続けました。その立場から見えたのは、スコアだけでは語りきれないENEOS野球部の戦いの姿でした。

この記事の目次

西関東予選敗退から約1か月。悔しさが残るなか、キャプテンの山田陸人選手、昨年までキャプテンを務めていた丸山壮史選手に大会を振り返ってもらうとともに、試合を終えた今の率直な思いや今後への意気込みについて語ってもらいました。

山田陸人選手(ポジション:内野手)
丸山壮史選手(ポジション:内野手)

試合結果|一戦ごとに示された粘り

今大会のENEOS野球部は、4試合を戦い、22敗という結果でした。

初戦の横浜金港クラブ戦では、191で勝利し、チームの勢いを感じさせる好スタートをきりました。続く日産自動車戦では56。接戦の末に敗れ、勝負の難しさを痛感する結果となりました。

その後のNANKATSU BASE戦では175で勝利し、攻撃面での強さを発揮します。しかし、本大会出場を懸けた三菱重工Eastとの一戦では45で逆転サヨナラ負け。勝利まであと一歩と迫りながらも、最後の最後で相手チームに勝利の流れを引き寄せられ、本大会出場は叶いませんでした。

丸山選手は、敗戦を喫した日産自動車戦と三菱重工East戦を次のように振り返りました。

「簡単な試合は一つもないと思って予選に入りました。日産自動車戦、三菱重工East戦ともに序盤は主導権を握ることができ、想像していた以上に自分たちのペースで試合を進めることができました。ただ、中盤以降は、日産自動車戦では相手投手が変わったタイミング、三菱重工East戦ではチャンスを活かしきれなかったタイミングで流れが変わり、苦しい展開になったと感じています。勝ちきることができなかった大会でした。」

ベンチで見た光景|「みんなで勝つぞ」の言葉

三菱重工East戦で特に印象に残ったのは、宮澤健太郎監督の声かけでした。

劣勢の場面でも、そして接戦の終盤でも、監督が繰り返し選手たちに伝えていたのは、
「みんなで勝つぞ」
という言葉です。

選手たちはその言葉に大きく感情を表すわけではなく、うなずき、短く返事をしながら、それぞれのプレーに集中していきます。キャプテンの山田陸人選手は誰よりも大きな声で「さあ、ここからだ。ベンチから盛り上げていくぞ」と何度も選手たちを鼓舞していました。ベンチの中で共有されていたのは、試合の流れや点差に左右されることなく、グラウンドで戦う選手たちと一緒にチームとして今やるべきことに向き合う姿勢でした。

当時の様子について、山田選手はこう振り返ります。
「試合では相手をコントロールすることはできません。自分たちにできるのは、ベストを尽くすことだけです。絶対に負けられない戦いでしたが、そのプレッシャーに怯えず、自分たちの力を出し切ることが勝利につながると信じていました。その思いを全員に伝えるために、『自分たちが崩れずに、最後まで諦めずに粘り強く戦おう。とにかくベストを尽くすぞ。』と声を掛け続けていました。」

そんな山田選手の姿を見ていた丸山選手は、こう語ります。

「昨年までキャプテンを務めていたので、山田の気持ちがよく伝わってきました。私は選手全員にその想い・姿勢が伝わるように声を掛け続けました。また、監督の思いも感じ、監督も含めたチーム全員で一体感をつくろうという気持ちで行動していました。」

応援団の声がつくる空気|最後まで支え続けた存在

この大会を通じて強く感じたのが、スタンドからの応援の存在です。

優勢・劣勢にかかわらず、どの試合でも応援団の声が途切れることはありませんでした。特に劣勢の場面でも、応援のリズムや雰囲気が崩れることはなく、チームを支え続けていました。チャンスの場面では大きな後押しとなり、苦しい場面では変わらず寄り添う。その応援が、試合の流れに左右されずチームを支えている様子が印象的でした。ベンチから見ていても、応援の声が選手たちに届いていることは明らかでした。スタンドに視線を向ける選手、うなずく選手など、それぞれの形で応援を受け止めている様子が見られました。

応援してくださった皆様への思いについて、二人に聞いてみました。

山田選手は「『応援していたよ』という声をたくさんいただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。いつも本当にありがとうございます。」

丸山選手は「予選前から社員の皆さんに『頑張れ』と声を掛けていただいたり、スタンドまで足を運んでくださった方々、速報や中継を見てくださった方々がたくさんいたことを知り、本当にありがたく思っています。皆さんの応援があって野球ができているので、勝った喜びを共有したかったな、いい報告をしたかったなという思いがあります。」

と、応援への感謝と悔しさをにじませました。

都市対抗野球大会優勝という目標は、選手だけでなく、社員や家族、取引先をはじめとするENEOS野球部ファン全員の想いでもあります。企業スポーツチームだからこそ、ENEOSに関わるすべての人が一丸となって戦うチームであることを、改めて実感しました。

選手たちの姿|結果の中に残るもの

試合後、選手たちはそれぞれの思いを抱えながらベンチを後にしました。

試合直後の心境について、丸山選手は次のように振り返ります。
「試合終了直後は、悔しさよりも終わってしまったという喪失感のほうが大きかったです。最後の挨拶で整列したとき、ENEOSのユニフォームを着た仲間全員と応援してくださった方々と東京ドームに行けない申し訳なさ、そして悔しさが込み上げてきました。」

一方、山田選手は大会を振り返り、今後に向けた思いを語ります。

「最後まで戦い抜く姿勢を見せることはできました。何が足りなかったのか考えながら生活しています。このままでは勝てないということを実感しました。だからこそ、チームのつながりをさらに強め、一人ひとりがレベルアップをしていくための機会にしたいと思っています。私生活から気を引き締めなおし、規律と品格にこだわって生活していこうと話し合っています。」

この大会に向けて積み重ねてきた準備は、試合の中で確かに発揮されていました。結果として都市対抗野球大会本選への出場は叶いませんでしたが、ベンチで見ていても、その積み重ねが最後まであきらめない姿勢につながっていたように感じました。

まとめ|次につながる時間として

7年連続となる都市対抗野球大会本選出場、そして13回目の黒獅子旗獲得という目標は叶いませんでした。しかし、この4試合で示されたものは少なくありません。最後まで諦めないプレー、ベンチで交わされた言葉、そしてスタンドからの熱い応援。それらが一つになって、ENEOS野球部らしい戦いにつながっていました。

今回の経験をどのように受け止め、次につなげていくのか。シーズンはまだ続きます。次なる目標は、秋の第51回社会人野球日本選手権大会です。優勝すると出場権が得られるJABA地方大会では2度の準優勝で惜しくも権利を獲得できなかった悔しさを胸に、選手たちは101日から始まる関東代表決定戦に向けて準備を進めています。

次の大会に向けて、二人は力強くこう語ります。

「都市対抗野球予選での負けがあったからこそ変わったな、成長したなと思っていただけるように、勝ちにこだわって貪欲に毎日を過ごしていきたいです。次の大会ではさらに強くなったチームの姿を必ず皆さんにお見せします。」

選手たちは悔しさを胸に前を向き、新たな挑戦へ向かっています。

ENEOS野球部への変わらぬご声援を、今後ともよろしくお願いいたします。

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