「適所適材」を基本とする効果的な制度の具現・実行

ポートフォリオ再編のカギとなる「適所適材」

ENEOSグループは、不確実性の増す事業環境に機動的かつ柔軟に対応するために、事業ポートフォリオの転換を進めています。その過程では組織に求められる力や人材の質・量も大きくかつ急速に変化します。こうした非連続の時代において戦略を確実に実行するうえで、人材の配置と活用のあり方が極めて重要です。

そこで、当社グループが人材戦略の中核に据えたのが「適所適材」という考え方です。これは、人を起点として仕事を割り当てるという従来の考え方から脱却し、事業戦略上必要なポストや役割を明確にし、その要件に最も適した人材を配置するというアプローチです。それぞれ必要なポストで最適な人材が最大限に能力を発揮する状態をつくることが、投入したリソースから効率良く価値を生み出す「筋肉質な経営体質」につながります。

変化に強い人材ポートフォリオの構築

人材ポートフォリオとジョブ型タレントマネジメント

中長期的な事業ポートフォリオの転換を見据えた人材ポートフォリオの策定を進めています。将来どの分野で、どのような人材が、何人くらい必要となるのかを質・量の両面から見通して、人材を計画的に育成・確保する必要があります。当社グループでは人材一人ひとりのスキルや経験、知見を可視化し、現状の人材構成を正確に把握する取り組みを進めています。

人材ポートフォリオの策定は、経営計画の一環であると同時に、会社が将来に向けて必要とする人材像を従業員に明示する役割も果たします。従業員一人ひとりが会社の目指す方向性を理解し、主体的にキャリアを考え成長していくための指針と位置付けています。

「適所適材」および人材ポートフォリオの考え方を実装した仕組みが、ジョブ型タレントマネジメントです。職務ごとに求められる役割や要件と、個人のスキル・経験の現在地、それぞれを明確にし、上司と従業員が目線を合わせて具体的なキャリアパスを描くことを可能にします。将来像と現状とのギャップを踏まえて育成やリスキリング、そして採用を戦略的に実行することで、人材の成長と事業ポートフォリオ転換を同時に進めます。

ジョブ型タレントマネジメントの徹底

リーダーの選抜・育成・登用プロセスの実効性向上

事業ポートフォリオ再編をやり遂げるには、変化を先読みし、不確実な環境下でも意思決定を行い、組織を率いて成果につなげる強いリーダーの存在が不可欠です。当社グループでは、当社および主要な事業会社において、次代の経営を担うリーダーの選抜・育成・登用プロセスの実効性向上に取り組んでいます。

まず、事業活動において特に重要性の高いポジションを特定し、各ポジションに求められる経験や知見、専門性を明確化しました。併せて、現経営チーム全体が保有する専門性や経験・知見を可視化し、実効的な議論を通じて後継者をバランス良く選任する仕組みを整えました。属人的な判断に頼らず共通の視点と情報に基づく選任プロセスとすることで、経営の連続性と質の向上を図っています。

さらに、リーダーに求める要件を明確にしたうえで、適性のある候補者を公正かつ客観的な基準で選抜する仕組みを強化しています。選抜後は戦略的に早期育成し、実践を通じて経験を積ませることでリーダーとしての力を磨きます。こうした一連のプロセスをグループ全体で運用することで、将来に向けた経営人材層の厚みを着実に高めています。

リーダー育成の強化(サクセッションマネジメント)

次代のグループ経営を担う人材を戦略的に選抜・育成・選任するプロセスの運用実効性を強化