食糧と競合しないバイオエタノールの製造技術確立と早期事業化を目指す
温室効果ガス排出削減の観点から、バイオ燃料の一種であるバイオエタノールは自動車用燃料や化学品用の原料など様々な用途での利用が期待されており、近年は持続可能な航空燃料(SAF)の原料としても注目されています。
当社ENEOSグループは社会の温室効果ガス排出削減に向けた、バイオ燃料などのカーボンニュートラル燃料によるエネルギートランジションの推進を図っています。
事業方針
・古紙を原料とした国産バイオエタノール製造技術の確立
・2026年度の実証設備稼働開始
・2030年度以降の事業化
主な取り組み
カーボンニュートラル社会へ向けたセルロース系エタノール製造
現在、世界で主に生産されているバイオエタノールはさとうきびやとうもろこしなどから生産されており、食糧との競合が懸念されています。当社はパルプなどの木質バイオマスや古紙など食糧として利用できないセルロース資源を原料としたバイオエタノール(セルロース系エタノール)の製造技術開発を進めています。
実用化を目指したエタノール連続生産プロセスの開発
ENEOSグループは、セルロース系エタノールの実用化に向けたプロセス開発を進めています。効率的な前処理工程、独自酵母を用いた糖化発酵工程と、木質バイオマスの変換に必要な酵素、酵母の回収工程を組み合わせたエタノール連続生産プロセスを用いて100kL/年の実証プラントを稼働させ、20日間以上の連続生産に世界で初めて※成功しています。2023年末にはTOPPANホールディングス株式会社と共同開発契約を締結しており、同社が開発している難再生古紙を原料とする前処理プロセスと、当社の開発しているエタノールの連続生産プロセスとの組み合わせによる事業化を目指します。
※当社調べ
関連事業
-
石油製品ほか事業
ENEOSグループは、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立に向け挑戦します。
-
再生可能エネルギー事業
再生可能エネルギー発電所の開発・運営を通して脱炭素社会の実現に貢献します。