社会性

健全な職場環境

基本的な考え方

ENEOSグループは、ワークライフ・マネジメントの推進を通じ、従業員一人ひとりの意欲や創造性を高め、かつ能力を最大限に発揮できる組織を目指しています。
また、従業員一人ひとりが、性別、年齢、国籍、人種、民族、皮膚の色、文化、思想、宗教、信条、政治的見解、性的指向や性自認、障がいの有無、家庭・個人事情の違い等の多様性(ダイバーシティ)を受容(インクルージョン)することが、組織全体としての新たな価値創造を促し、ひいてはグループの成長につながると考えています。
このような考え方のもと、健全な職場環境の確立に関する基本原則をグループ行動基準に定め、さまざまな取り組みを推進しています。

ENEOSグループ行動基準(抜粋)
  1. 12.健全な職場環境の確立
    1. (1)私たちは、適切な健康管理・ワークライフバランス等の推進により、職場でいきいきと働くとともに、自らおよびその家族ならびに職場の仲間が、健康で文化的な生活をおくれるよう努めます。
    2. (2)私たちは、多様な個人が最大限に力を発揮できるよう、ダイバーシティを推進します。
    3. (3)私たちは、相互の対話および円滑な意思疎通を通じて、働きやすい職場環境を確保・維持するよう努めます。
    4. (4)私たちは、人材の育成に努め、自らおよびお互いの能力伸長を図ります。
    5. (5)私たちは、事業活動に従事する間に宗教活動、政治的活動およびこれに類する活動を行う場合は、事前に決裁権者による確認・承認を得ることとします。

体制

体制については、「ESG経営推進体制」をご参照ください。
ESG経営推進体制のもとでさまざまな課題に、より機動的に対応しています。具体的には、女性従業員、障がいのある従業員等の活躍推進や働き方改革の推進、両立支援制度の拡充等、各種施策を実施すると同時に、社長、役員を含む社内研修等でダイバーシティ&インクルージョンの浸透を図っています。

女性の活躍推進

当社グループは、意欲ある女性従業員が自身のキャリアをしっかりと考え、成長を目指すことを支援するため、全従業員に対し、働き方・意識の改革や諸制度の整備・拡充を進めています。
また、グループ各社において「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づく「女性活躍推進行動計画」を策定し、目標実現に向けた取り組みを推進しています。
2020年度は、「新規大卒女性採用比率25%以上の達成」を目標に取り組み、実績は32.8%でした。

詳細については、主なワークライフ・マネジメント推進制度をご参照ください。

「女性活躍推進行動計画」における目標

  • ENEOS
    1. 1.2022年度の学卒採用者の女性比率を32%以上にする
    2. 2.ダイバーシティ推進に対して、管理職を中心とした従業員の行動・意識改革を行う
    3. 3. 指導的地位(グループマネージャーから役員)に就く女性が2023年4月までに2019年度比で2倍以上となることを目指す
  • JX石油開発
    1. 1.採用した労働者に占める女性労働者の割合20%を維持
    2. 2.ダイバーシティ&インクルージョンについての社内の意識浸透を進める
    3. 3.キャリアアップに資する研修への女性労働者一人当たりの参加時間を前計画期間対比2割増加
  • JX金属
    1. 1.女性従業員を着実に増やし、かつ女性管理職を早期に育成するため、新規大学卒業者採用に占める女性比率を30%以上とする
    2. 2.女性を含むすべての従業員が働き甲斐のある職場をつくるべく環境を整備する

女性従業員の雇用状況

(2021年3月末時点)

区分 女性の人数 総数に占める割合
新規採用者 131名 18.8%
全従業員 1,389名 12.3%
管理職 111名 3.9%
取締役* 3名 18.8%
全女性従業員の平均勤続年数 16.9年(男女間の平均勤続年数の差:1.9年)
  • 集計対象:女性取締役数はENEOSホールディングス、それ以外はENEOSホールディングスおよび主要な事業会社。
  • *女性取締役数のみ2021年6月25日時点。

なでしこ銘柄選定

ENEOSホールディングスは、女性活躍推進に優れた企業として2020年度「なでしこ銘柄」に選定されました。
「なでしこ銘柄」は、経済産業省と東京証券取引所が共同実施する選定制度です。女性活躍推進に優れた上場企業を、中長期の企業価値向上を重視する魅力ある銘柄として選定し、企業の女性活躍への取り組みに対する投資家の注目を高めることで、各社の取り組みの加速化を図ることを目的としています。

「えるぼし」認定の最高位を取得

ENEOSは2020年10月に、女性活躍推進法に基づく基準適合事業主として、厚生労働大臣より「えるぼし」の最高位認定(3段階目)を受けました。

女性活躍推進のための研修・セミナー

ENEOSでは、女性活躍をさらに推進すべく、次のような研修・セミナーを開催しています。

役職者向け研修

多様な人材がいきいきと働ける環境づくりのため、役員・役職者を対象に「ダイバーシティ・マネジメント研修」を実施しました。
また、子育て世代を部下に持つ上司を対象に「育児期従業員や女性従業員のインクルージョンセミナー」を実施しました。

女性従業員向け各種研修

社内外で指導的地位に就いて活躍する女性との交流の場として「いきいきキャリアミーティング」を設けることで、女性従業員同士のネットワーク形成を支援しています。
この取り組みの一環として、2020年度は、製造現場で運転員として働く女性従業員同士の交流会を開催しました。運転部門ならではのやりがいや課題、自身が思い描く将来のキャリア等をテーマに、活発なグループ討議が行われました。

いきいきキャリアミーティング(一般財団法人JCCP国際石油・
ガス協力機関リーダーシッププログラムとの共催)(2019年度)

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

当社グループは、以下の基本的な考え方のもと、組織全体として新たな価値を創造し、会社の成長につなげていけるよう、ダイバーシティ&インクルージョンに積極的に取り組んでいます。
多様な人材がいきいきと働き、能力を最大限発揮できるよう女性従業員や障がいのある従業員等の活躍推進や働き方改革の推進、育児・介護・病気と仕事の両立支援制度の拡充等に力を入れています。このほか、役員を対象に含めた社内研修等を通じて、ダイバーシティ&インクルージョンのさらなる意識浸透を図っています。

  • 従業員一人ひとりがダイバーシティ&インクルージョンの重要性を理解し、相互を尊重し、協力し合い、成長し合う組織風土を醸成することで、意欲や創造性を高め、かつ能力を最大限に発揮できる組織を目指します
  • ダイバーシティ&インクルージョンの推進により、組織・人員の多様性を確保し、多様な考え方やアイデアを互いに受け入れ、相互信頼のもと徹底的に論議し高め合う風土を醸成することで、時代とともに変化するお客様や社会からの期待に対し迅速かつ的確に応え、社会に必要とされる新たな価値を創出していきます
  • ダイバーシティ&インクルージョンの推進を通じてその考え方を国内外に浸透させ、従業員を含めたすべてのステークホルダーがともに活躍できる社会の実現に貢献していきます

障がい者の活躍推進

当社グループは、障がいを1つの個性と捉え、特定の職場に集中的に配置するのではなく、それぞれの個性や適性に応じた職場へ配置することにより、障がい者の活躍推進を図っています。また、障害者職業生活相談員や職場適応援助者(ジョブコーチ)を設置するなどし、職場適応への支援も行っています。
2020年度(2021年3月31日時点)の障がい者雇用率は、法定雇用率の2.3%を上回る2.5%でした。今後も障がい者の新規採用および定着支援体制の充実を図っていきます。
なお、当社は、障がい者の活躍支援に取り組む国際イニシアチブ「The Valuable 500」に署名・参加しています。

定年退職者の再雇用

当社グループは、定年退職者の再雇用制度を整備し、働き続けたいという意欲を持った従業員に、その貴重な知識・技術・経験を活かす機会を積極的に提供しています。
2020年度の再雇用者数(定年後)は、556名でした。

  • 集計対象:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社。

現地雇用の創出

当社グループは、海外事業所における現地雇用に積極的に取り組んでいます。

海外拠点での現地雇用人数(2020年度)

(名)

ENEOS 1,158
JX石油開発 56
JX金属 2,978
合計 4,192

「イクボス企業同盟」に加盟し、活動

ENEOSでは、2017年度からNPO法人ファザーリング・ジャパンが設立した「イクボス企業同盟」に加盟しています。
2020年度は、役員を含むグループマネージャー以上の役職者を対象に「ダイバーシティ・マネジメント研修」を開催しました。2019年度実施の「イクボスセミナー」よりも、多様性マネジメントに関する知識・心得をより具体的・実践的に習得できるよう、研修を基礎編と応用編に分け内容の充実を図りました。

主な内容

(基礎編)

  • ダイバーシティ推進がもたらす経営上の成果
  • アンコンシャス・バイアス
  • 育児・介護と仕事の両立におけるマネジメント手法
  • 女性特有の健康課題

(応用編)

  • 性的マイノリティである従業員のインクルージョン
  • 障がいのある従業員のインクルージョン
  • 育児期従業員や女性従業員のインクルージョン
  • * イクボスとは、職場でともに働く部下・スタッフのワークライフ・バランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のこと。イクボス企業同盟は、自社の管理職の意識改革を行い、新しい時代の理想の上司(=イクボス)を育てていこうとする企業のネットワークです。

ENEOSのイクボス宣言

  1. 1.すべての人材がライフイベントによる時間的制約がある中でも能力を発揮できるよう、総労働時間の削減を進めます
  2. 2.柔軟な発想で事業変革を進めていくために、女性活躍を中心としたダイバーシティ推進に取り組みます
  3. 3.ワークライフ・バランスを重視し、「ボス自ら積極的に人生を楽しむとともに、周囲にもその姿勢を広めること」を応援します
  4. 4.これらの取組みの推進役となるイクボスを育成します

LGBT(性的マイノリティ)への取り組み

ENEOSは、グループ行動基準にのっとり、従業員に対して性的マイノリティへの理解を促進するための人権啓発研修の一環として、部門別・階層別研修やeラーニング等で啓発活動を行っています。また、当事者が相談することができる窓口を設けています。
このような取り組みが評価され、2020年11月、任意団体work with Pride*が策定する企業・団体等におけるLGBT等の性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標2020」で、同社としては初の「ゴールド賞」を受賞しました。

  • *企業等の団体において、LGBT等の性的マイノリティに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援する任意団体。

従業員への啓発活動

ダイバーシティ&インクルージョンの重要性と理解促進を目的に、eラーニングを活用した啓発活動を実施し、従業員への浸透を図っています。

いきいき通信の発行

当社およびENEOSでは、従業員に、ダイバーシティ&インクルージョンをより身近なこととして捉えてもらうために、社内報「いきいき通信」を発行しています。2020年度は、女性活躍推進、育児介護両立支援、人権、障がい者、LGBT等に関する社内外の幅広い取り組みや研修の紹介等をテーマに約50編を発行しました。

従業員意識調査の実施

当社およびENEOSでは、ダイバーシティ&インクルージョンの浸透状況や職場固有の課題を把握するため、定期的に意識調査を実施しています。2020年度に実施したアンケートでは、育児・介護との両立や、女性のキャリアアップに対する課題等が明確になり、その後の施策検討に活用しています。

ワークライフ・マネジメントの推進

当社グループは、以下の基本的な考え方のもと、従業員一人ひとりの意欲や創造性を高め、かつ能力を最大限に発揮できるよう、総労働時間削減や有給休暇取得促進を図っています。

推進指針

  • 従業員一人ひとりがメリハリをつけた働き方で充実した生活時間を確保できるよう、生産性向上および業務改善を通じた総労働時間削減や有給休暇の取得を促進する。
  • 育児・介護等を理由に働き方に制約のある従業員も「持続的なキャリア形成」と「持続的なパフォーマンス発揮」ができるよう、効果的な人事制度とプログラムを用意し、活用を推進する。
  • ワークライフ・マネジメントの重要性の理解促進・共有化のため従業員に意識啓発を行う。

適正な総労働時間管理の徹底

当社グループは、労働基準法に基づいた労働時間、休憩、休日および休暇等に関する規則を人事関係規程に定めています。
管理職も含めた総労働時間削減(時間外労働削減および年休取得促進)に向けて、適切に労働時間を把握・管理するための仕組みを構築しています。

  1. 1.長時間労働の防止:日曜日や22時~翌6時の就業を原則禁じる社内制度「Action5+」を実施。システムによる長時間労働者への注意喚起
  2. 2.残業時間の見える化:社内イントラネット上へ全職場の労働時間状況を毎月公開
  3. 3.意識・行動の変革を促す研修:副部長、課長級役職者を対象に労働時間管理に関する大規模な研修会の実施

年次有給休暇の取得促進

当社グループでは、グループ各社において、年次有給休暇(年休)の取得促進に向けたさまざまな取り組みを推進しています。

主な取り組み

  1. 1.年間取得計画の策定:年初に1年間の休暇スケジュールを個人ごとに策定
  2. 2.第1連続休暇(連続5日以上)、第2連続休暇(連続3日以上)の設定:休暇設定にあたり、年に2回長期休暇を取得することを推奨
  3. 3.メモリアルデーの設定(1日/年):好きな時に休める風土の確立
  4. 4.年休取得奨励日の設定:休祝日間の平日等を対象に年2日を目安に会社が設定
  5. 5.半日単位での年休取得可:柔軟な年休取得を推進
  6. 6.管理職の率先した年休取得

2020年度の年次有給休暇取得状況

付与日数 22.0日
取得日数 19.2日
取得率 87.4%
  • 集計対象:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社。

業務の効率化・過剰品質の見直し

当社およびENEOSでは、「働き方改革」の具体的な取り組みとして、「これまで10の力をかけていた仕事から2のムダを省いて8にする改革」を実施し、生産性の分母である総労働時間(インプット)を減らしつつ、付加価値(アウトプット)の質も向上させることで、生産性の向上を図る活動も展開しています。この改革によって、いきいきとした働き方やワークライフ・マネジメントを促進し、優秀な人材の確保や育成につなげ、より付加価値の高い仕事に従業員が取り組めるよう努めています。

主なワークライフ・マネジメント推進制度

当社グループは、グループ各社において、さまざまなワークライフ・マネジメントを推進する制度を整備しています。

2020年度導入新制度

介護休暇の日数増

当社およびENEOSでは、介護と仕事の両立支援を強化する観点から、これまで対象家族1名につき年間5日(最大10日)付与していた特別休暇を人数にかかわらず10日付与としました。

子の看護休暇と介護休暇の時間単位取得化

当社およびENEOSでは、育児介護休業法の改正により子の看護休暇や介護休暇が時間単位で取得可能となったことを受けて、法の求め(1時間単位)を上回る15分単位での休暇取得を制度化しました。

グループ各社の主なワークライフ・マネジメント推進制度

  制度名 導入会社
出産・育児 配偶者の出産のための特別休暇(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
育児休業(2歳迄・開始後14日間有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属(無給*
子の養育休暇(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発
子の看護休暇(有給) ENEOSホールディングス・ENEOS(時間単位取得)、JX石油開発、JX金属(無給*
妊産婦保健指導等を受ける時間(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発
育児時間(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属(無給*
育児休業給付金 ENEOS
ベビーシッター利用サポート ENEOS、JX金属
育児補助 ENEOS、JX金属
事業所内保育所 ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
妊娠・出産・育児カウンセリングサービス ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
復職支援金 JX金属
育児コンシェルジュ JX金属
介護 介護休業(730日・開始後14日間有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発(365日・開始後14日間有給)、JX金属(無給*
介護休暇(有給) ENEOSホールディングス・ENEOS(時間単位取得)、JX石油開発、JX金属(無給*
介護休業給付金/手当 ENEOS、JX金属
ホームヘルパー補助金 ENEOS、JX金属
介護補助 ENEOS、JX金属
電話介護相談サービス ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
介護退職再雇用制度 JX石油開発
全般 テレワーク勤務(在宅勤務) ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
フレックスタイム制 ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
短時間勤務 ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発、JX金属
私費留学休職制度 ENEOS
配偶者転勤同行休職(退職)制度 ENEOSホールディングス、ENEOS
配偶者転勤同行チャレンジ制度 ENEOSホールディングス、ENEOS
転勤猶予制度 ENEOSホールディングス、ENEOS
キャリア継続支援休業制度 JX石油開発
積立年次有給休暇 JX金属
復職制度 JX金属
  • 対象会社:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社。
  • 本一覧には公的制度以外の会社独自の制度を掲載。
  • *介護と育児に関する休暇は「積立年休」も使用可能(有給)。

2020年度の主な制度利用実績

育児休業取得者数 408名(うち男性359名)
出産・育児休業取得後の復職率 99.2%
復職後12カ月の定着率 99.4%
介護休業取得者数 6名
  • 集計対象:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社。

持株会制度

ENEOSグループは、従業員の財産形成の一助とすることを目的に、従業員持株制度を設定しています。ENEOSグループ各社の従業員は、持株会を通じて、ENEOSホールディングス株式会社の株式を取得することが可能です。

テレワークの推進

新型コロナウイルス感染拡大に際しては、感染防止の観点から、テレワーク勤務制度の拡充・改定、運用緩和を行い、本社勤務者の出社率は約3割で推移しています。今後も、働き方のバリエーションを広げるという観点でテレワークを推進していきます。
なお、出社する必要のある業務に従事している従業員に対しても十分な感染防止策を講じています。