健全な職場環境

基本的な考え方

ENEOSグループは、ワークライフ・マネジメントの推進を通じ、従業員一人ひとりの意欲や創造性を高め、かつ能力を最大限に発揮できる組織を目指しています。
また、従業員一人ひとりが、性別、年齢、国籍、人種、民族、皮膚の色、文化、思想、宗教、信条、政治的見解、性的指向や性自認、性表現、障がいの有無、家庭・個人事情の違い等の多様性(ダイバーシティ)を受容(インクルージョン)し、誰もが公平(エクイティ)に活躍できる機会を得られる環境を提供することが、組織全体としての新たな価値創造を促し、ひいてはグループの成長につながると考えています。
このような考え方のもと、健全な職場環境の確立に関する基本原則をグループ行動基準に定め、さまざまな取り組みを推進しています。

ENEOSグループ行動基準(抜粋)
  1. 12.健全な職場環境の確立
    1. (1)私たちは、適切な健康管理・ワークライフバランス等の推進により、職場でいきいきと働くとともに、自らおよびその家族ならびに職場の仲間が、健康で文化的な生活をおくれるよう努めます。
    2. (2)私たちは、多様な個人が最大限に力を発揮できるよう、ダイバーシティを推進します。
    3. (3)私たちは、相互の対話および円滑な意思疎通を通じて、働きやすい職場環境を確保・維持するよう努めます。
    4. (4)私たちは、人材の育成に努め、自らおよびお互いの能力伸長を図ります。
    5. (5)私たちは、事業活動に従事する間に宗教活動、政治的活動およびこれに類する活動を行う場合は、事前に決裁権者による確認・承認を得ることとします。

体制

体制については、「ESG経営推進体制」をご参照ください。
ESG経営推進体制のもとでさまざまな課題に、より機動的に対応しています。具体的には、女性従業員、障がいのある従業員等の活躍推進や働き方改革の推進、両立支援制度の拡充等、各種施策を実施すると同時に、役員を含む社内研修等でダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの浸透を図っています。

重点課題と目標・実績

2024年度の目標と結果・進捗

評価:達成・順調未達

ESG重点課題 取り組み項目 目標(KPI) 結果・進捗
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進 女性の活躍推進 新規大卒女性採用比率25%以上の維持

28.9%
障がいのある従業員の活躍推進 障がい者雇用率2.5%以上の維持

2.7%

主な取り組み

従業員が安心し、誇りを持って働ける環境の再整備

つなぐプロジェクトの取り組み

当社およびENEOSでは、安心して誇りを持って働ける環境の再整備に向けて「つなぐプロジェクト」を2024年5月に立ち上げ、「まずは上司から変わる」「一人ひとりが当事者」をキーワードに取り組んできました。当社およびENEOSの常務執行役員と部門長が責任者として取り組みをリードし、建設的な双方向コミュニケーションを徹底する「安心して働くための3か条」を全社で実践しています。1年の取り組みを通じて、3か条が実践され、心理的安全性が向上したことが、毎月実施した定期サーベイの結果から確認できました。
2025年5月からは、「つなぐ2.0」として、健康・働きやすさ・働きがいをスコープに入れてバージョンアップした活動を進めています。

エンゲージメントサーベイの実施

理念に共感する従業員が、心身の健康を前提に成果を出し続けることこそが企業の競争力の源泉です。さらに、従業員が仕事に情熱を持ち続けるには、働きやすさ・働きがいといった会社とのエンゲージメントが重要です。これらの現状を把握し課題解決につなげるべく、また適所適材と企業文化づくりに関する取り組みの実効性確認を目的として、エンゲージメントサーベイを実施しています。
2024年度は、当社および主要な事業会社共通で実施しました。調査の結果、従業員の約8割が企業理念に共感すると回答し、会社のありたい姿が浸透していると確認できました。心理的安全性、個人の尊重等に関しても7割超の従業員が肯定的に捉えています。一方で多様な人材の活躍と、適切な評価については肯定的回答率が5割程度にとどまり、この2点が課題です。解決策を講じるとともに、今後は調査の対象範囲をグループ各社へと拡大して継続実施します。

2024年度エンゲージメントサーベイの項目別肯定的回答率

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進

当社グループは、多様な人材の誰もが能力を最大限発揮し、組織全体として新たな価値を創造し、会社の成長につなげていけるよう、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進しています。
女性従業員の活躍推進や障がいのある従業員の定着支援、そして、性的マイノリティに対する理解促進といった個別のテーマに関する取り組みに加え、多様な働き方の促進、育児・介護・病気と仕事の両立支援制度の拡充等に力を入れています。従業員一人ひとりがDE&Iについて理解し、当事者意識を持ち、推進していくことで個人の行動が変化し、ひいては組織の成果発揮につながると考え、全従業員を対象とした意識啓発の実施や役職者向けのマネジメント研修等も実施しながら、社内全体の活動を推進しています。

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進の基本的な考え方
  • 従業員一人ひとりがダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの重要性を理解し、相互を尊重し、協力し合い、成長し合う組織風土を醸成することで、意欲や創造性を高め、かつ能力を最大限に発揮できる組織を目指します
  • ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進により、組織・人員の多様性を確保し、多様な考え方やアイデアを互いに受け入れ、相互信頼のもと徹底的に論議し高め合う風土を醸成することで、時代とともに変化するお客様や社会からの期待に対し迅速かつ的確に応え、社会に必要とされる新たな価値を創出していきます
  • ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進を通じてその考え方を国内外に浸透させ、従業員を含めたすべてのステークホルダーがともに活躍できる社会の実現に貢献していきます

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)コミットメント

私たちは、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を人材戦略の根幹として位置づけ、多様な従業員一人ひとりが自分らしくいられ、安心して誇りを持ち、パフォーマンスを最大限発揮し、新たな企業価値の創出につなげていくことを目指します。そのために、経営がリーダーシップを取り、誰もが自分らしさを発揮できるインクルーシブな職場風土と多様な個を活かす組織づくりを進めていきます。

女性の活躍推進

当社グループは、意欲ある女性従業員が自身のキャリアをしっかりと考え、成長を目指すことを支援するため、本人や上司、職場のメンバーといった従業員一人ひとりの意識改革や、両立支援等の諸制度の整備・拡充を進めています。
また、グループ各社において「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づく「女性活躍推進行動計画」を策定し、女子学生の採用比率や役職者登用人数等の数値目標を設定し、女性従業員の活躍、促進に向けた取り組みを行っています。

「女性活躍推進行動計画」における目標
  • ENEOS
    1. 1.2023~2025年度の毎年度の学卒採用者の女性比率を事務系50%以上、技術系20%以上にする
    2. 2.ダイバーシティ推進に対して、管理職を中心とした従業員の行動・意識改革を行う
    3. 3.指導的地位(グループマネージャーから役員)に就く女性*を2026年4月までに100名にする
    4. *主要グループ会社の指導的地位に就く女性出向者含む。
  • ENEOS Xplora
    1. 1.採用した労働者に占める女性労働者の割合20%を維持
    2. 2.ダイバーシティ&インクルージョンについての社内の意識浸透を進める
    3. 3.キャリアアップに資する研修への女性労働者一人当たりの参加時間を前計画期間対比2割増加
  • ENEOSマテリアル
    1. 1.各年度の学卒総合職採用における女性比率を事務系50%以上、技術系20%以上にする
    2. 2.計画期間中(2023~2025年度)に女性管理職比率を5%まで向上させる
  • ENEOSリニューアブル・エナジー
    1. 1.新規採用者に占める女性労働者の割合を40%以上とする
    2. 2.全社員の所定外労働時間を月20時間以内とする
    3. 3.全員活躍に向けて、柔軟な働き方や各種両立支援の取り組み・制度導入を検討・実施する
    4. 女性活躍推進法および次世代育成支援対策推進法に基づき策定。
女性従業員の管理職への登用

当社グループは、意欲ある女性従業員が自身のキャリアをしっかりと考え、成長を目指すことを支援するため、本人や上司、職場のメンバーといった従業員一人ひとりの意識改革や、両立支援等の諸制度の整備・拡充を進めています。
2024年度のグループ運営体制変更に伴って主要な事業会社が3社から5社になりました*1。これを受けて2025年度から目標設定の方法を変更し、当社および主要な事業会社共通で2028年4月までに女性管理職比率を8%にすることを目指します。2025年3月末時点の比率は5.7%*2です。

  • *1ENEOS、ENEOS Xplora、JX金属の3社からENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジーの5社に変更。
  • *2ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社5社を含めた数値。

女性従業員の雇用状況

(2025年3月末時点)

区分 女性の人数 総数に占める割合
新規採用者 168名 17.2%
全従業員 1,913名 13.8%
管理職 158名 5.3%
取締役* 4名 40.0%
全女性従業員の平均勤続年数 14.1年(男女間の平均勤続年数の差:2.4年)
  • 集計対象:女性取締役数はENEOSホールディングス、それ以外はENEOSホールディングスおよび主要な事業会社(ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー)、JX金属の在職者。
  • *女性取締役数のみ2025年6月26日時点。
女性活躍推進のための研修・セミナー

ENEOSでは、女性活躍をさらに推進すべく、次のような研修・セミナーを開催しています。

女性運転員交流会

女性従業員向け各種研修
女性従業員が自身のキャリアを考え、描くために、女性同士のネットワーク形成を支援しています。管理職を目指す女性従業員に対し、キャリアを考えるうえでの課題や不安を解消し、成長を促す目的で社外メンター制度も導入しています。また、製造現場で運転員として働く女性従業員同士の交流会を2024年度も開催しました。運転部門ならではのやりがいや課題、自身が思い描く将来のキャリア等をテーマに活発なグループ討議が行われました。

女性役職者と女性一般従業員との交流会
女性役職者の育成・登用促進策の1つとして、女性役職者と女性一般従業員との交流会を開催しています。役職者との対話を通じて、一般従業員からは「役職に就いてからの苦労や工夫していること、やりがいについて具体的に聞くことができた」「役職者それぞれの考え方ややり方があり、理想に捉われる必要はないこと、まずは役職にチャレンジしてから考えるというマインドセットでも良いということがわかった」などの声があり、女性従業員たちが自身のキャリアについて考える機会となっています。

「えるぼし」認定の最高位を取得

ENEOSでは2020年10月に、ENEOS Xploraでは2025年7月に、女性活躍推進法に基づく基準適合事業主として、厚生労働大臣より「えるぼし」認定(3段階目)を取得しました。

経験者採用の実施

当社グループは、第4次中期経営計画(2025~2027年度)に沿って人的資本経営を推進しています。その一環として、社内にないノウハウ・知見等を持つ経験者の採用を行っています。
なお、当社グループでは管理職への登用については個人の適性等に鑑みて実施しています。したがって経験者採用者の枠組みでの数値目標は設定していないものの、観測指標として登用状況を確認しています。
また、ENEOSリニューアブル・エナジーは、経験者採用者、出向者等が、早期に職場に定着、活躍できるよう各種支援プログラムを実施しています。

外国籍従業員採用の実施

当社グループは、エネルギートランジションに向けて事業ポートフォリオを転換していく中で、その担い手となる人材の確保・育成策の1つとして、外国籍従業員の採用を行っています。
なお、当社グループでは管理職への登用については個人の適性等に鑑みて実施しています。したがって外国籍従業員の枠組みでの数値目標は設定していないものの、観測指標として登用状況を確認しています。

障がい者の活躍推進

当社グループは、障がい者の活躍推進を図るため、特定の職場に集中的に配置するのではなく、それぞれの個性や適性に応じた職場へ配置しています。また、障害者職業生活相談員を配置するなどし、職場適応への支援も行っています。
2024年度末時点の障がい者雇用率は、2.7%です。今後も障がい者の新規採用および定着支援体制の充実を図っていきます。
また、当社は、障がい者の活躍支援に取り組む国際イニシアチブ「The Valuable 500」に署名・参加しています。

定年退職者の再雇用

当社グループは、定年退職者の再雇用制度を整備し、働き続けたいという意欲を持った従業員に、その貴重な知識・技術・経験を活かす機会を積極的に提供しています。
2024年度の再雇用者数(定年後)は、742名でした。

  • 集計対象:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社(ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー)、JX金属。
シニア人材の活躍推進

第4次中期経営計画に沿って「筋肉質な経営体質への転換」と「ポートフォリオ再編」を図るうえで、豊富な知識や経験を持つシニア人材は貴重な存在です。今後、さらに重要性を増す人材確保策の一環として、シニア人材が一層活躍できる制度を整備しています。
ENEOSおよびENEOS Powerでは、担う役割の大きさに応じた階級(グレード)・役割給を設定し、再雇用者を適正に処遇できる制度を整えました。また、再雇用後も現役世代の管理職相当の役割を担うことを想定し、管理職扱いの役割グレードを設置しています。
ENEOS Xploraでは、2023年度から一般従業員と同一の制度を適用し、職責と処遇のアンバランスをなくしました。
ENEOSマテリアルでは、2025年度から再雇用制度の見直しを進めています。処遇面において再雇用者が安心して働き続けられるよう、待遇の改善に取り組んでいます。また、再雇用者にも明確な目標設定を導入し、職務内容に応じた公正かつ透明性の高い評価を行う運用を開始します。
ENEOSリニューアブル・エナジーでは従来、定年年齢を65歳としており、昇給・昇格等において一般従業員と同じ処遇制度を適用しています。

現地雇用の創出

当社グループは、海外事業所における現地雇用に積極的に取り組んでいます。

海外拠点での現地雇用人数(2024年度)

(名)

ENEOS 991
ENEOS Xplora 374
ENEOSマテリアル 487
ENEOS POWER 3
ENEOSリニューアブル・エナジー 4
JX金属 2,186
合計 4,045

「イクボス企業同盟」に加盟し、活動

ENEOSでは、2017年度からNPO法人ファザーリング・ジャパンが設立した「イクボス企業同盟」に加盟しています。多様化する職場において求められる新しい上司像を社内で共有し、ふさわしい人材を育成するための各種取り組みを進めています。
多様な部下を率いる役職者が、さまざまな属性の部下やメンバーを束ね、組織の力に変えていくことが重要との考えから、一人ひとりに寄り添ったマネジメントや心理的安全性を高めるリーダーシップの発揮の仕方について知識やスキルを得てもらうために、各種研修を実施しています。
2024年度は、役職者向けの階層別研修で人権尊重、DE&I、ハラスメント防止、育児や介護と仕事の両立推進等をテーマとして理解促進を図りました。

  • *イクボスとは、職場でともに働く部下・スタッフのワークライフ・バランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のこと。イクボス企業同盟は、自社の管理職の意識改革を行い、新しい時代の理想の上司(=イクボス)を育てていこうとする企業のネットワークです。
ENEOSのイクボス宣言
  1. 1.すべての人材がライフイベントによる時間的制約がある中でも能力を発揮できるよう、総労働時間の削減を進めます
  2. 2.柔軟な発想で事業変革を進めていくために、女性活躍を中心としたダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進に取り組みます
  3. 3.ワークライフ・バランスを重視し、「ボス自ら積極的に人生を楽しむとともに、周囲にもその姿勢を広めること」を応援します
  4. 4.これらの取組みの推進役となるイクボスを育成します

性的マイノリティへの取り組み

当社グループは、性的マイノリティ当事者について正しく理解し、受容する組織風土の醸成にグループ全体で取り組んでいます。
ENEOSでは、性のあり方を問わず誰もが自分らしく働き、能力を存分に発揮できる職場づくりを進めています。eラーニングやセミナーを通じて、性の多様性や、またSOGIハラスメント*1やアウティングが生じないようコミュニケーションの正しいあり方について理解を促しています。また、性的マイノリティに対し、理解と支援を示すENEOS ALLY(エネオス アライ)を組成し、職場の心理的安全性の確保にもつなげています。
このような取り組みが評価され、ENEOSは2024年11月、一般社団法人work with Pride*2が策定する企業・団体等における性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標」において5年連続で最高評価である「ゴールド賞」を受賞しま
した。

  • *1性的指向や性自認に関連した差別的な言動等。SOGIはSexual Orientation and Gender Identityの略。
  • *2企業等の団体において、性的マイノリティに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援する任意団体。

従業員への啓発

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの重要性と理解促進を目的に、eラーニングを活用した啓発活動を実施し、従業員への浸透を図っています。

あじさい通信の発行

ENEOSでは、従業員にダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンをより身近なこととして捉えてもらうために、社内に向けて経営からメッセージを発信しているほか、女性従業員が少ない製造現場に向けた社内報「あじさい通信」を発行しています。2024年度は、アサーティブコミュニケーション、他社の働き方事例の共有、現場での改善事例の紹介、女性運転員交流会の紹介等をテーマに発行しました。

ワークライフ・マネジメントの推進

当社グループは、以下の基本的な考え方のもと、従業員一人ひとりの意欲や創造性を高め、かつ能力を最大限に発揮できるよう、総労働時間削減や有給休暇取得促進を図っています。

ワークライフ・マネジメントの推進指針
  • 従業員一人ひとりがメリハリをつけた働き方で充実した生活時間を確保できるよう、生産性向上および業務改善を通じた総労働時間削減や有給休暇の取得を促進する。
  • 育児・介護等を理由に働き方に制約のある従業員も「持続的なキャリア形成」と「持続的なパフォーマンス発揮」ができるよう、効果的な人事制度とプログラムを用意し、活用を推進する。
  • ワークライフ・マネジメントの重要性の理解促進・共有化のため従業員に意識啓発を行う。

適正な総労働時間管理の徹底

当社グループは、労働基準法に基づいた労働時間、休憩、休日および休暇等に関する規則を人事関係規程に定めています。
管理職も含めた総労働時間削減(時間外労働削減および年休取得促進)に向けて、適切に労働時間を把握・管理するための仕組みを構築しています。

  1. 1.長時間労働の防止
    日曜日や22時~翌6時の就業を原則禁じる社内制度「Action5+」を実施。システムによる長時間労働者本人およびその上司への注意喚起の自動配信。加えて、RPA(Robotic Process Automation)にて自動集計した労働時間データを全事業所人事担当者へデイリーに自動配信
  2. 2.残業時間の見える化
    社内イントラネット上へ全職場の労働時間状況を毎月公開
  3. 3.意識・行動の変革を促す研修
    副部長級役職者を対象に、所管組織において、適正な労働時間管理を徹底する旨の研修を実施。課長級以下の管理職および一般職に対し、労働基準法に基づいた労働時間、休憩についてのeラーニングを実施

年次有給休暇の取得促進

当社グループでは、グループ各社において、年次有給休暇(年休)の取得促進に向けたさまざまな取り組みを推進しています。

主な施策

  1. 1.年間取得計画の策定:年初に1年間の休暇スケジュールを個人ごとに策定
  2. 2.第1連続休暇(連続5日以上)、第2連続休暇(連続3日以上)の設定:休暇設定にあたり、年に2回長期休暇を取得することを推奨
  3. 3.メモリアルデーの設定(1日/年):好きな時に休める風土の確立
  4. 4.年休取得奨励日の設定(2日/年目途):休祝日間の平日等を対象に会社が設定
  5. 5.半日単位での年休取得可:柔軟な年休取得を推進
  6. 6.管理職の率先した年休取得

2024年度の年次有給休暇取得状況

付与日数 21.8日
取得日数 19.6日
取得率 89.7%
  • 集計対象:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社(ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー)、JX金属。

業務の効率化・過剰品質の見直し

当社およびENEOSでは、「働き方改革」によって、いきいきとした働き方やワークライフ・マネジメントを促進し、優秀な人材の確保や育成につなげ、より付加価値の高い仕事に従業員が取り組めるよう努めています。
具体的な取り組みとして、対面×テレワークのベストミックスを通じて「業務の効率化」と「成果の最大化」を実現することを目標としています。そのためには、業務を人に任せる/自分が取り掛かる際には、「いつまで、どこまで、だれがやる!」ということを相互に明確にし業務に取り組むことを促しています。また、以前はテレワークを行う際にも最低週1日は出社としていましたが、この出社日数の基準は撤廃し、自律的な働き方の実践を促しています。

主なワークライフ・マネジメント推進制度

当社グループは、グループ各社において、さまざまなワークライフ・マネジメントを推進する制度を整備しています。

グループ各社の主なワークライフ・マネジメント推進制度

  制度名 導入会社
出産・育児 配偶者の出産のための特別休暇(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
育児休業(2歳迄・開始後14日間有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル(無給)、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー(無給)
子の養育休暇(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOS Power
子の看護等休暇(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル(無給)、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー(無給*)
妊産婦保健指導等を受ける時間(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル(無給)、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー(無給)
育児時間(有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル(無給)、ENEOS Power
ホームヘルパー補助金 ENEOSマテリアル
ベビーシッター利用サポート ENEOS、ENEOSマテリアル、ENEOS Power
育児補助 ENEOS、ENEOSマテリアル、ENEOS Power
事業所内保育所 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOS Power
妊娠・出産・育児カウンセリングサービス ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power
復職支援金 ENEOSマテリアル
介護 介護休業(730日・開始後14日間有給) ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora(365日・開始後14日間有給)、ENEOS Power、ENEOSマテリアル(無給)、
ENEOSリニューアブル・エナジー(無給*
介護休暇(有給) ENEOSホールディングス・ENEOS(時間単位取得)、ENEOS Xplora(時間単位取得)、ENEOSマテリアル(無給)、ENEOS Power(時間単位取得)、
ENEOSリニューアブル・エナジー(無給)
介護休業給付金/手当 ENEOS、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
ホームヘルパー補助金 ENEOS、ENEOSマテリアル、ENEOS Power
介護補助 ENEOS、ENEOSマテリアル、ENEOS Power
電話介護相談サービス ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power
介護退職再雇用制度 ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル
全般 テレワーク勤務(在宅勤務)制 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
フレックスタイム制 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
短時間勤務制 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
私費留学休職制度 ENEOS、ENEOS Power
配偶者転勤同行休職(退職)制度 ENEOS、ENEOSマテリアル、ENEOS Power
配偶者転勤同行チャレンジ制度 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Power
転勤猶予制度 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Power
キャリア継続支援休業制度 ENEOS Xplora
短日数勤務制度(定年再雇用社員) ENEOS Xplora
私傷病休暇 ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、
ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
積立年次有給休暇 ENEOSリニューアブル・エナジー
復職制度 ENEOSマテリアル
キャリア再開制度 ENEOSマテリアル
  • 対象会社:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社(ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー)。
  • 本一覧には公的制度以外の会社独自の制度を掲載。
  • *介護と育児に関する休暇は「積立年休」も使用可能(有給)。

2024年度の主な制度利用実績

育児休業取得者数 440名(うち男性384名)
男性育児休業取得率 92.3%
出産・育児休業取得後の復職率 100%
復職後12カ月の定着率 97.4%
介護休業取得者数 10名
  • 集計対象:ENEOSホールディングスおよび主要な事業会社(ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー)、JX金属の在職者。
テレワークの推進

当社およびENEOSは、従業員個人の事情に配慮した多様な働き方を実現できるよう、テレワーク制度を導入しています。テレワークの推進もしており、従業員が自律的にテレワークとオフィスワークを使い分け、個人および組織の生産性の維持・向上を図っています。なお、足元の本社勤務者のテレワーク率については、3割程度で推移しています。

持株会制度

ENEOSグループは、従業員の財産形成の一助とすることを目的に、従業員持株制度を設定しています。グループ各社の従業員は、持株会を通じて、ENEOSホールディングス株式会社の株式を取得することが可能です。