環境

3R(リデュース・リユース・リサイクル)推進

基本的な考え方

ENEOSグループは、「循環型社会形成への貢献」に向けて、グループ内での資源の有効活用や廃棄物の発生抑制(リデュース)、再利用(リユース)、再資源化(リサイクル)を推進するとともに、環境リサイクル事業を通じて、社会全体の廃棄物の低減や資源循環に貢献します。

体制については、環境マネジメントをご参照ください。

目標と実績

第2次中期環境経営計画(2020~2022年度)

目標

  1. 廃棄物最終処分率
    ゼロエミッション(最終処分率1%未満)の維持

2020年度実績

  1. 廃棄物最終処分率実績
    最終処分率 0.7%
    再生利用化や分別の徹底

主な取り組み

廃棄物の削減

当社グループは、ゼロエミッション(最終処分率1%未満)の維持を目標に掲げ、廃棄物の適正管理・再資源化に取り組んでいます。
2020年度の総廃棄物量は4,145千トン、最終処分量は29千トンとなりました。最終処分率は0.7%となり、継続してゼロエミッションを達成しています。
最終処分量が大幅に増加していますが、主な要因は室蘭バイオマス発電所の稼働、JX金属子会社タニオビスの集計対象化等によるものです。
廃棄物削減策として、製油所等から排出される汚泥や集塵ダストのセメント原料化、製錬所で発生する中和滓*1の繰り返し使用等による循環利用・再利用を推進しています。
また、一部の潤滑油製品の開発評価にあたっては、LCA手法*2を用いています。

  1. *1製錬工程での中和反応によって生じる生成物。
  2. *2製品製造について、原料等の「調達」から「製造」「輸送」「使用」「廃棄」までのライフステージ全体の環境影響を定量的に評価する手法。LCAはLife Cycle Assessmentの略。
  • マークについては編集方針をご確認ください。

廃棄物最終処分量および処分率

  • 上記に関連する詳細データについては、データ編をご参照ください。

資源の有効利用

当社グループは、生産の効率化による原材料の使用量削減、リサイクル原料の使用量拡大を進めています。
JX金属では、100年以上にわたって培った製錬技術を活用したプロセスにより、リサイクル原料から銅・貴金属・レアメタル等を効率的に回収し、資源の有効利用を促進しています。同社は、長期的にはリサイクル原料を50%まで増やすことを目指しています。
2020年度に事業活動で使用した原材料の総量1,825千トンのうち、再生資源原料は174千トンでした。

三菱ケミカル(株)との共同事業

ENEOSは、鹿島製油所がある鹿島コンビナートにおいて、三菱ケミカル(株)とのプラスチック油化共同事業を開始することを決定しました。商業ベースでは国内最大規模となる年間2万トンの処理能力をそなえたケミカルリサイクル設備を建設し、2023年度に廃プラスチックの油化を開始することを目指しています。

産学連携

近年、日本国内の非鉄製錬・リサイクル関連分野の研究者・技術者は減少の一途をたどっています。こうした現状を踏まえ、産官学が一体となり、業界の活性化、底上げを図ることを目指し、JX金属は東京大学生産技術研究所と協働して、非鉄金属資源循環工学寄付研究部門(JX金属寄付ユニット)を設置しています。JX金属寄付ユニットでは、産学連携により製錬技術を利用・発展させ、非鉄ベースメタルとレアメタルに関する人材の育成を目的としてさまざまな取り組みを行っています。

研究開発

JX金属では2009 年からいち早く、リチウムイオン電池のレアメタルリサイクル実証試験に着手してきました。
2020 年度からは日立事業所の技術開発センター内にベンチスケール設備(連続型小型試験装置)を設けて、車載用リチウムイオン電池から高純度の金属塩を回収する技術の確立を進め、車載用リチウムイオン電池から資源回収し、再び車載用リチウムイオン電池用の原料として使用する「クローズドループ・リサイクル」の実現を目指しています。このため、このベンチスケール設備をもとにした新プロセスを敦賀工場に導入し、2021年度上期から硫酸ニッケル回収実証試験を開始しました。

国際的アライアンス「Alliance to End Plastic Waste」に参加

ENEOSホールディングスは、2021年4月から、プラスチック廃棄物問題の解決に取り組む国際的アライアンス「Alliance to End Plastic Waste(AEPW)」に参加しています。日本のエネルギー関連企業では初の参加になります。
AEPWは、世界中の政府機関、環境・経済開発NGOおよび市民社会と提携する非営利団体です。インフラの構築・整備、イノベーション、教育と啓発活動、清掃活動の4分野で、課題解決に向けたプロジェクトを重点的に支援しています。
当社は、AEPWへの参加を通じて、グローバルな視点でプラスチック廃棄物問題の解決に貢献していきます。

製錬リサイクル

JX金属は、銅と貴金属・レアメタルを中心とした非鉄金属の資源開発から製錬リサイクル、電子材料等の高付加価値素材の提供まで、有機的なつながりを持つ一貫した事業を展開しています。このバリューチェーンのなかで「動脈」と「静脈」の両方の側面を持つのが製錬リサイクルであり、次の3つの事業を展開しています。

  • 製錬事業:鉱山からの精鉱を製錬して金属を回収する事業
  • リサイクル事業:精鉱を製錬する際の反応熱を活用してリサイクル原料を溶解し、金属を再資源化・回収する事業
  • 環境事業:産業廃棄物を無害化処理する事業

JX金属は、製錬リサイクルにおける「ゼロエミッション」「製錬技術をベースとしたJX金属独自の処理プロセス」「世界に広がる集荷ネットワーク」といった特徴・強みを活かしながら、持続可能な資源循環型社会の構築に大きく貢献しています。

製錬リサイクル事業の特長と強み

1.ゼロエミッション

日立事業所 HMC製造部

JX金属は、製錬事業、リサイクル事業のいずれも、埋め立て処分を必要とする二次廃棄物を発生させない「ゼロエミッション」を追求しています。非鉄金属以外の鉄分等はスラグとして回収され、セメント原料等として利用されます。二次廃棄物を出さないことで、環境負荷を低減しています。

2.製錬技術をベースとしたJX金属独自の処理プロセス

ゼロエミッション追求による資源循環への取り組み

JX金属は、鉱山や製錬所の操業で長年培ってきた技術をベースとして独自に構築した、効率的かつ信頼のおける処理プロセスにより、リサイクル事業における非鉄金属の再資源化を行っています。
なかでもJX金属製錬の佐賀関製錬所は、アジア最大級の銅・貴金属リサイクル拠点であり、銅精鉱を製錬する際の反応熱を利用してリサイクル原料の溶解を行うことで、省エネルギーを実現しています。

3.世界に広がる集荷ネットワーク

JX金属は、リサイクルを推進するため、国内でのリサイクル原料集荷に加えて海外での集荷活動を強化しており、台中(台湾)に集荷・前処理拠点を、アリゾナ州(米国)、フランクフルト(ドイツ)に集荷サポート拠点を設置しています。また、全国から集荷された原料は、苫小牧(北海道)、日立(茨城県)、三日市(富山県)にあるグループ会社において一部前処理された後、JX金属製錬の佐賀関製錬所(大分県)で処理され、金属を再資源化・回収しています。